前回の記事で、カナダのRETRO Modding から輸入したカスタム用パーツが届いたと書きました。パーツが一通り揃いましたので、実際の作業に入っていきます!
まずはPRO SOUND(プロサウンド)化のカスタムから。
Pro Sound Mod とは?
プロサウンド化とは、ゲームボーイから出る音のノイズを減らすカスタムをするということです。ゲームボーイ(DMG-01)にはもともと、ヘッドフォンアウトの端子が付いていて、これは標準でステレオアウトです。ただ、ヘッドフォンを差して聴くと分かりますが、微かにですが常に「サーー」というノイズが乗っていることがわかります。これはChiptune(チップチューン)のクリエイターには天敵です。
※GAMEBOYを使って、LSDj やNanoloopなどのプログラムを動かすことができます。つまり、GAMEBOY単体で音楽を制作することができるのです。80年代のパーソナルコンピュータや家庭用ゲーム機(主にFCやGB)に搭載されているようなビット数の少ない音源で作られる音楽のことをChiptune(チップチューン)と呼びます。
大音量でのライブや、DAWで編集するときのノイズは目立ってしまいますので、ゲームボーイを使ってChiptune(チップチューン)をしたい方には、このProSound化は、必須のカスタムと言えます。
純粋にゲームをすることが目的であれば、ProSound化は必ずしも必要のないカスタムかもしれません。
Shop
3.5mmステレオジャック
マルツや秋月電子で100円以下で手に入ります。データシートも公開されているので、作業時に確認でき困ることもありません。
・3.5mmステレオジャックMJ-074N(c-09630)
配線用の電子ワイヤー
こちらも秋月電子で買えます。識別しやすいように数色のワイヤーが入っているタイプが良いと思います。今回は3色使います。
・耐熱ワイヤー2mmX7色(外径1.22mm)p-06756
一本につき20cmくらいを目安に切っておきましょう。
工具いろいろ
写真には写ってないけど、電動ドライバーと、穴あけ(直径6mm)が必要です。それでは早速、作業していきましょう。
3.5mmステレオジャックの配線
3.5mmステレオジャックの配線をします。いちばん長い端子がGroundとなります。残り2本がLとRの配線です。色分けで識別しやすいようにしておきます。ハンダ付けしました。
基盤側は5つあるところの下から3つに、それぞれをハンダで連結させます。
下からGround(黒)、R(水色)、L(緑)に対応しています。
つなげると下記画像のようになります。
外装に穴を開ける
取り付けたいステレオミニジャックは”6mm”電動ドライバーで穴を開けます。安全のためにクランプ等でしっかり固定しましょう。6mmの穴が空いたらバリを処理します。丸い鉄ヤスリとカッターナイフがあると簡単に処理できます。キッチリ取り付けられたら、止め金具で固定します。
新しいステレオジャックが他と干渉しないようにする
ステレオジャックを取り付ける作業は終わりましたが、このままだとパーツ同士がスペースを干渉して閉めることができません。
上の画像に見える黒のコンデンサーらしきもの2つを、下の画像のようにします。
基盤を一度外装から外し、コンデンサーを裏面(内側)へ曲げ入れ、もと通りに外装にネジ止めし固定します。
この作業をすることで、新しくつけたステレオジャックが納まる場所を確保できます。忘れがちですが、大事な作業です。
組み直して、新しく取り付けたステレオジャックからの出音を確認できたら成功です。
次回は、『世界に一つのカスタムGAMEBOYをつくる ④やり方まとめ バックライト化』です。いよいよバックライト化ですね〜!お楽しみに。
http://humm-magazine.com/archives/1241
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Text & Photo : 小佐直寛(Naohiro Kosa)