「正しい」という言葉の強烈さ。嫌なことから目を逸らすことは、反芻(はんすう)を引き起こし、必要以上に不安を煽るもの。ならば、いっそ見つめてしまう方が気楽なのかも。人生の局面では、こんな現実は間違っていると思いたくなるような出来事が起こる。でも、起きてしまったことはもうどうしようもない。起きてしまう前に戻ることができないからだ。というところまで思いつき、あらためて「正しい」の意味を辞書で引いてみる。
ただし‐い
【正しい】
- 1.道理や法にかなって、誤りが無い。
「―行い」- 2.きちんとしている。整っている。
「―姿勢」
とある。
ふたたび「正しい」ということを考えてみる。今度は肯定的に考えてみる。ある状況で、だれかの言動が僕の目には否定的に見えたとしても、だれもが一生懸命生きていて環境や状況において瞬間、瞬間にベストの方法を選んでいるとすれば、だれもが「瞬間としては正しい」といえる。あとから考えれば間違っていたかも、と思うかもしれないけど、その瞬間においては誰もが正しかったと言える。ある対象を美しいという人もいれば、そうではないという人がいることにも理解が出来る。
「起きていることは全て正しい」。現実を見て受け入れること。そのことに肯定的に向き合う。 よく見る(観る・観察をする)。ざわめく心に対処するために何か手を打とうと考えるのでもなく、ひとまずそのままを取り込む。ありのままを受け入れてみる。その後の自分の変化を観察してみたい。