MENU
  • ハロー,HUMMabout
  • 「文脈」context
  • まいにちの暮らしdaily life
善く生きる、I/Oのログ
HUMM.magazine(フームマガジン)
  • ハロー,HUMMabout
  • 「文脈」context
  • まいにちの暮らしdaily life
HUMM.magazine(フームマガジン)
  • ハロー,HUMMabout
  • 「文脈」context
  • まいにちの暮らしdaily life
  1. ホーム
  2. 「文脈」
  3. DIG DEEPER Vol.3

DIG DEEPER Vol.3 <柄・パターン>

2021 7/05
「文脈」
2021-07-052024-12-20

*アイキャッチのGIF画像は、Josh Manoles氏によるもの

目次

Graphic Design

デザインと聞いて専門職だけの分野だと思うのは軽率でしょう。InstagramやYoutubeなど、SNSを通じて誰もが画像を編集する時代です。センスの有る無しでデザインを語るのではなく、ロジック(理屈)で理解すると、だれでも確実にアイデアの引き出しが増えます。

さて、グラフィックデザインの画面を構成する要素として、おおきくは文字(テキスト・フォント)とイラストレーション(図形あるいは写真)に分類できると思います。それぞれの要素の分量をどのような組み合わせで配置するかによって、グラフィックデザインの画面構成が決まります。

パソコンの画像編集ソフトで編集することにより、素材の透明感を自由に調整することができます。色彩学の観点からみると、光の三原色(RGB)と色の三原色(CMYK)というロジックがありますが、同じ色の配色であったとしてもRGBとCMYKによる色の重なり方では、ずいぶんと印象が変わります。また、物体の重なり方とも、違う印象になることがわかってもらえると思います。

これらの重なりに注目して、最近気になっているパターンや柄を紹介していきたいと思います。

好きなパターンや柄

①光の三原色をもちいたグラフィック

https://www.behance.net/gallery/66436919/Show-Go-Poster-Collection-2018-Month-6

重なると薄くなる、という点でこれもひとつの光の効果と(言えないかな‥)
異質のテクスチャーを重ねることで、洗練された、近未来的な印象を与えることができる。


なお、この「異質のテクスチャー」を重ねることで、それぞれの印象を際立たせる手法は、化粧品の広告でも効果的に使われている。たとえば、下の画像を見て欲しい。製品にたいしてどんなイメージを持ってもらいたいのか、が伝わりやすい。

https://www.behance.net/gallery/119789559/iossi-pro-natural-skin-care

②色の三原色をもちいたグラフィック

https://www.behance.net/gallery/91144249/TDC-Poster

CMYKのなかの基本色を使った、グラフィック。重なりが立体的なリズム感を作っている。一つの手法のみを画面全体に使うことで、レトロな印象も出る。①や③の手法と組み合わせることで、一層表現はゆたかになる。しかし、さまざまな印象を組み合わせる場合、配置や分量に注意が必要。バランスが崩れると、何が伝えたいのかわかりにくい悪いデザインになる。


③物体の重なりをもちいたグラフィック

たいていのグラフィックはこの手法であり、最も多く、さまざまなアイデアがある。もっとも二次元の構図。写真と図形の組み合わせで、画面に動きをつけることができる。下の作品のように、焦点をぼかした素材とくっきりと焦点を合わせた素材を組み合わせるのも面白い。

https://www.behance.net/gallery/68237177/2018-Posters?tracking_source=curated_galleries_graphic-design

「分割」という方法がある。具象的な素材であれば、与える印象は情報量は多く、伝えたいイメージをはっきりさせたい場合にいい。逆に、図形など抽象的な素材は、形としての面白さを印象付け、鑑賞者のために余白を残すことができる。

https://www.behance.net/gallery/111209019/IPANEMA
https://www.behance.net/gallery/62798109/Pattern-Geometry-Pack
https://www.behance.net/gallery/113183747/DailyUI-059%28Background-Pattern%29

グラフィックデザインの考え方で、色の重なり、図形の重なりについて、作品を見ながら考えてみました。アイデアのもととなるロジックは見つかりましたか。インターネットのおかげでいくらでも良質なデザインを見ることができるようになりました。作品は、すべて Behance に登録されているものから紹介させていただきました。また、Dribbbleもおすすめです。

さまざまなデザインを見て、気に入ったものをクリップしておきましょう。ただクリップするだけでなく「なぜ、この作品に惹かれるのか?」を言語化して考えてみることで、もう一歩踏み込んだ思考ができます。自分なりに解釈を考えることがデザイン力を養うことになるのでは、と僕は考えています。


『DIG DEEPER』第3回は、グラフィックデザインから柄・パターンのご紹介でした。2010年台は、FFFFOUND! というウェブサイトがあって、さまざまなデザインを鑑賞していましたが、現在は閉鎖しています。(June 2007 – May 2017) その時代に集めた画像フォルダがHDのどこかにあるかもしれないので、タイミングがあればご紹介したいと思います。

次回は、アート/アニメーションから、「欠け(欠如)」について記事をご紹介したいな、と思っています。ゆる〜く、お付き合いください。

「文脈」
digdeeper
  • URLをコピーしました!
  • DIG DEEPER Vol.2
  • 英・NTS Radio フィールドレコーディングRecording Guide 録音方法と注意すべきところ

関連記事

  • ある絵画をじっと見ていて、感じたことは疎外感だった。美しい絵だと思ったのだがじっと見ていると、付け入る隙がなく、拒絶されている感覚を覚えた。画面の中央には動物と女性が配されていて、その背後には遠い風景が描かれていた。これが作者の意図したイメージなのだろうか。この疎外感はなにから生まれたのか考えてみたくなった。そもそも「遠景」とはなにか。視対象との距離を表すとき「近景・中景・遠景」に分けられる。つまり、距離による景観の見え方の違いによる景観の捉え方として説明できるとあったそのなかで遠い風景のことを遠景と呼ぶ。視点と視対象の関係から考えたとき、近景が視対象の意匠や素材などを理解することが出来る一方で、遠景は視対象と背景が一体となって見え、視対象と背景とのコントラストや視対象のアウトラインによって構成される景観といえるそうだ。したがって、遠景の画面構成の中では配置や規模、形態と言った要素が重要となる。遠景が鑑賞者に与える印象とはなんだろう。そして表現者が手法として「遠景」を選ぶ理由はなんだろう。色彩やフォルムによって抽象的なイメージを受けるから、非現実的イメージを表したいからだろうか。それとも単に遠景が美しいからだろうか。遠景は現実に存在するものでありながら写真や絵画になると非現実的なものになる。その意味で無責任な美しさだと感じる。 遠景を意識しない風景にたいして一般的にどのように見えているかということを考えてみる。人が遠景を観察するとき、任意の視点から視対象を見つめている状態になるけど、その人それぞれ特有の影響がある。それは視力だ。僕のように視力が悪い人はメガネを外してしまうと全てがぼやけて見える。すぐ目の前にある視対象でさえ実態を失い、シルエットやコントラストでしか判断が出来なくなる。つまり「遠景」になってしまうことがある。メガネをかけて見える世界は中景が中心だ。コントラストと色彩しか残らない視界(意図した遠景)を、中景で表現しようとするともっと積極的な表現になる。見えている人にははっきりくっきり見えているものが近視の人にはぼんやりとしか見えていない。たとえば、 [Michael Cina](https://ghostly.com/artists/michael-cina)の描く作品のようになりそうだ。タイトルに沿って、疎外感に着地したかったのだけれど、話がずれた。それにしても観察や視点というキーワードは面白い。
    遠景と疎外感
  • セイロンにはいつもぎゃふんされる
  • 知ることからはじめる『人新世の「資本論」/斎藤幸平』
  • やったほうがいいこと
  • 僕にとって「善く生きる」、とはなんだろう。
  • それでもなにか、ささやかな制作を
  • Sensei (先生/メンターと呼べるひと)
  • 決めつけると、余白を失う

© HUMM.magazine | HUMM

目次