自伝的小説– tag –
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読切小説
Memories in Australia [Chapter Ⅴ]
V フレッドのレンタルビデオ店の二階にある住居の賃料は、週に390㌦(一日に直すと28㌦)で、これはシドニー市内のゲストハウスに滞在し続けるよりも経済的である。晶馬は今、シドニー滞在を続けるための十分な資金を持っていた。ゴールドコースト... -
読切小説
Memories in Australia [Chapter Ⅳ]
Ⅳ (自分自身の内面について。悲観的ではなく冷静に自分の表現活動・音楽について考える章。ブリスベン郊外~シドニー・チャイナタウン) 川辺で考え事をすると、すぐに思考に入ることができる。だから川辺は晶馬にとってお気に入りの場所だった。胸がひ... -
読切小説
Memories in Australia [Chapter Ⅲ]
Ⅲ 宿の周辺には高い建物がなく春先の爽やかな風が抜けた。宿の外階段は居心地の良い場所だった。スンと別れた後、晶馬は一人で表の商店へ行ってみることにした。外階段から中庭を抜け、ぐるりと回ってバーボン・ストリートへ出る。宿泊している宿、CityC... -
読切小説
Memories in Australia [Chapter Ⅱ]
Ⅱ Brisbane Transit Centre に到着した僕は、チケットカウンターへと向かった。つまらなそうな顔をしていた受付嬢に声をかける。「バンダバーグへいきたいのだけれど」僕がいうと、彼女は今日の午後の便をアレンジしてくれた。値段を訊くと120ドルという... -
読切小説
Memories in Australia [Chapter Ⅰ]
まえがき 今から13年前の2007年にオーストラリアへ行ったときの話をしたい。国が推奨するワーキングホリデー制度を利用し、関西国際空港からの片道切符でオーストラリアへ入国した。22歳の僕は、どこへ行き、なにを感じたのか?今となっては、おぼろげな...
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